ジョン・マーク・ラムザイヤー教授発言に関して
1. 最近ジョン・マーク・ラムザイヤー(ハーバード大学三菱教授)が日本軍「慰安婦」被害者を売春婦(prostitute)と表現し議論が拡大しています。また業者と女性は正式な契約を結んだので朝鮮人「慰安婦」はすべて公認された売春婦であり、詐欺で「慰安婦」にされた女性はごく少数に過ぎないと主張しました。この論によれば日本軍「慰安婦」問題は日本軍と日本政府の責任ではなく業者の責任であるという主張になります。
また業者と女性は正式な契約を結んだので朝鮮人「慰安婦」はすべて公認された売春婦であり、詐欺で「慰安婦」にされた女性はごく少数に過ぎないと主張しました。この論によれば日本軍「慰安婦」問題は日本軍と日本政府の責任ではなく業者の責任であるという主張になります。
2. すでに国連を含む国際社会では ラディカ・クマラスワミ報告書(1996)、ゲイ・マクドゥーガル報告書(1998)を採択し受け入れ、日本帝国主義による被害であるところの強制動員と性奴隷制に関してもその運営を認めています。
国連の勧告は次のとおりです。
まず慰安所制度が国際法上日本が順守義務に違反したことを認めこれに対する法的責任を負うこと。
第二に(上記の)特別報告官が提示した原則に基づいて被害者個人一人一人に賠償すること。
第三に慰安所および他の関連する行為について日本政府が所有しているすべての文書および資料等を公開すること。
第四自ら被害者であることを明らかにした個人一人一人に書面を通して公式謝罪すること。
第五に歴史的事実を反映する教育方針に変更すること。
第六「慰安婦」の徴集と慰安所の制度化に関与した責任当事者の追及処罰などでした。
3. ラムザイヤー教授は日本植民地時代の朝鮮人を強制動員した戦犯企業である三菱の後援を受けた人物であり、2018年には日本政府から「旭日中綬章」を授与されました。これによりラムザイヤー教授は親日的性向の強い人物であることは明らかであり、極右色の濃い産経新聞でもラムザイヤー教授の論文をとりあげて「慰安婦」は政府により認可された売春婦の延長であり性奴隷ではないという主張をくり広げています。
4. ラムザイヤー教授は論文のなかで、日本本土で運営した公娼を朝鮮半島さらに戦場まで拡散したものだという飛躍した論を主張しています。
また日本政府の主張する立場を裏付けることができる証拠だけを持って論文を作成しており、それとは別の意味を立証できる他の資料等には言及していません。ラムザイヤー教授の主張は国連および国際社会の普遍的認識とは真っ向から対立するものです。また日本軍「慰安婦」問題を専門的に取り組んできた学者ではないことなどからも、彼の論は説得力に欠けるものです。
5. ハーバード大学をはじめとする米国各地の大学生はラムザイヤー教授の主張を批判する声明文を公にしました。
ナヌムの家・日本軍「慰安婦」歴史館はこの学生らの良心的な行動を支持しするとともに、今後この学生らとともに日本軍「慰安婦」問題を国際社会に広く伝え、共感の輪を形成していくために努力をしていく所存です。
再度、学生の良心のある行動に敬意表すとともにと支持を表明いたします。
ナヌムの家・日本軍「慰安婦」歴史館
キム・テウォル、ウォン・ジョンソン、
ホ・ジョンア、矢嶋 宰、チョン・スンナム
チョ・ソンヒョン、イ・ウギョン、
リュ・ウンギョン、コ・イェジ
<英文、English>
http://www.restoringhonor1000.info/2021/02/house-of-sharingour-position-on-harvard.html