京畿道、「ナヌムの家」理事陣の立場文に対する京畿道官民合同調査団の意見

2020.8.25 [京畿経済新聞]



  こんにちは。 「ナヌムの家」の官民合同調査団を代表し発表を担当するソン・ギチュンです。


先日、8.18 社会福祉法人大韓仏教曹渓宗ナヌムの家(”法人”)理事陣は、ナヌムの家官民合同調査団(”調査団”)の調査結果発表に対する立場文(”立場文”)を発表し、新聞広告まで行いました。 法人は自浄、自助努力について言及していますが、事実関係を歪曲しているだけでなく、法令違反等について誤解したり根拠もなく否認しており、その責任を逃れようとする態度を見せています。


むしろこのような主張をすること自体が、ナヌムの家を運営する意志や能力がないことを確認することができました。 これに対し、合同調査団はナヌムの家の理事たちの立場文に対する意見を表明します。


第一に、京畿道、広州市に責任を転嫁しています。


-  立場文は、管轄自治体の広州市と京畿道が運営上の未熟さを前もって指摘し指導してくれたら、昨今の事態には至らなかったとしています。


-  しかし、京畿道と広州市の指導監督の怠慢による責任もありますが、これとは別に過去20年余りの間、このような法令違反と人権侵害を改善できなかったというのは、法人がナヌムの家を運営する能力も意志もないことを自ら認めることになるのです。


-  すでに2006.4月から2011.3月まで約5年間勤務した日本人活動家の村山一兵は、2011.1.13.「ナヌムの家のハルモニ人権問題改善要求」という文書(参考資料1)で、「ハルモニ中心の運営、生活福祉の充実、食事と栄養に関心を、ハルモニの住居に安心を、併せてハルモニたちの歴史を守ること、後援金の出納を透明にすること」などを要求しています。 いわば、現在のナヌムの家の問題は、昨日今日の問題ではなく、長い間続いてきた間違った慣行、人権侵害、法令違反であったことを物語っています。


第二に、施設と職員に対する管理監督は法人の責任です。


-  立場文は「ナヌムの家の一部職員は運営未熟による法令違反を口実に、過度な職級と給与昇給、職員福祉、人事権と運営権まで要求した」という趣旨の主張をしました。


-  しかし、提案書の内容は、マスコミの報道や広州市および京畿道の指導点検、そして調査団の調査で明らかになったように、ハルモニの病院診療の放置、協力業者であるネクストカンパニーの選定および管理問題、運営陣の職務能力の欠如、ハルモニに合ったケアが進んでいないことなどを指摘するもので、人事権、運営権まで要求したわけではありません。


-  法人は内部職員の問題ではなく、法人、施設運営の問題、人権侵害の問題であることを明確に認識する必要があります。


- 国民権益委員会では2020. 8. 24. 内部の職員を公益通報者として認用・決定しました。


 

第三に、後援金やハルモニたちに対する支援不足の問題があります。


-  立場文は2010年以降、これまで国家、地方自治体の支援があり、2019年基準で国・道・市費 3億1千万ウォン、女性家族部看病費4人 7,200万ウォン、法人施設転出金(後援金)約6,400万ウォン、施設に直接振り込まれる後援金 5,000万ウォンの計4億9,600万ウォンですが、これをハルモニ1人当たりの年間看病費、支援費などに換算すると、1人当たり年間8,200万ウォンが支援されると主張しています。


-  しかし、国・道・市、女性家族部が支給する補助金と法人施設転出金、後援金などとは区別されなければなりません。 2019年度基準でナヌムの家の歳入・歳出決算書を見ると、女性家族部が支給する看病費 7,200万ウォンを除いた歳出総額は4億2,000万ウォンで、このうち事業費として使用された金額は3,900万ウォンであり、残り3億8,000万ウォンはすべて職員の人件費を含む事務費と財産造成費などに使用されました。つまり、ハルモニたちのための直接支援金として使用したと考えられる金額は、後援金と補助金、そして法人転入金を合わせて約3,900万ウォンに過ぎなく、これをハルモニ6人で分けると年間660万ウォン(月55万ウォン)に過ぎません。


-  問題は、2015〜2019年までハルモニたちの生活、福祉、証言活動のために使用すると広報して88億ウォン相当を集めたにもかかわらず、これを後援目的に合わせて使用せず、法人が5年間で施設に送った施設転出金が2億600万ウォンで、全体後援金の2.31%にすぎないということです。


-  つまり、後援金が後援目的通りに使われず、2015〜2019年まで募金された金額がハルモニたちのために使われず、将来の療養院の建立または法人別機関である国際平和人権センターのために積み立てられているという点です。



第四に、後援者たちを欺きました。


-  立場文は、国と地方自治体の支援があるため、構造的に施設に支援される法人の後援金支出規模は相対的に少なくならざるを得なかったと書いています。 つまり補助金が多くて、ハルモニたちのために使う必要が少なかったということです。


-  いわば、これは後援が必要なかったと認めることです。 ナヌムの家の法人や施設は後援金が「ハルモニたちの生活、福祉、証言活動」のために使うのではなく、未来の療養所、国際平和人権センター建築のために備蓄していると明らかになったということです。


-  国民は、ハルモニたちがよりリラックスできる空間で、衣食住・治療・福祉が保障された良質のサービスを受けながら生活することを期待して後援したのです。


-  したがって、法人が療養所の建設などを隠したまま上記の目的の資金を調達するためにホームページに「ハルモニたちの生活、福祉、証言活動のための支援」を案内していることは後援者または国民に対する欺瞞行為だと言えます。



第五に、生活館の増築、第2歴史館の建設は、違法・不当な行為です。


-  立場文は、2017年には第2歴史館の建設に約4億ウォン、2019年には入所者のハルモニたちが安らかな生活が保障されるよう、生活館の増築と補修に約7億ウォンの後援金を使いました。


-  法人は寄付金品の募集登録をしていないだけでなく、後援金の使用承認も得ていないことを調査団が既に指摘しています。


-  法人は2017年、老人福祉施設補強事業費を国道費として支援され、生活館の増築を行い、ナヌムの家では国道費以外の自己負担分として後援金を使用しました。 これは、非指定後援金で主務官庁の承認を受けないまま施設費を使用した事実があることを認めたものです。



第六に、生活館の増築は老人ホームを拡大するためのものでした。


「入所者のハルモニたちの安らかな生活が保障されるよう、生活館の増築と補修」を行ったと言及しています。


- 生活館の増築は慰安婦被害者のためのものではなく、当時いた6人のハルモニたちの生活のためには従来10人規模の老人介護施設で十分です。 生活館を増築したのは、10人規模の施設を拡張して20人以上にするためです。 これは、20人以上の生活空間を前提に補助金が支給され、その後、広州市が補助金事業の支援条件を満たすよう要求した事実や、施設が「ナヌムの家入所者募集計画」を通じて日本による植民地時代、ベトナム派遣当事者および遺族、一般在宅老人まで募集して入所者を補充しようという計画を立てたことからも分かります。


第七に、駐車場や追悼公園造成のための土地の購入は事実ではありません。


-  立場文は、土地の買い入れは狭い駐車場問題を解消し、ハルモニたちの遺志を守るために追慕公園を造成し、これを後世の歴史教育の場として活用するため林野を買い取ることにした、という趣旨で主張しています。


-  駐車場問題が生じることはお正月や日本軍’慰安婦’被害者メモリアル・デーなど1年のうちの何日かに過ぎず、2020年度法人予算書によると駐車場の敷地というところに、国際平和人権センターの建設に向けて80億ウォンの予算が編成されています。


-  施設が案内している第1歴史館案内図、敷地入口の標識を見ると「国際平和人権センター建設予定地」と記されています(参考資料2)。


また、法人は2017年に元堂里62-3番地一帯に「追慕公園」を造成する際、私設の納骨施設の設置について広州市長に申告せず、遺骨を安置しました。 違法な行為に対して是正の意思がないことを確認することができます。



第八に、情緒的虐待(ネグレクト)はその表現如何とは関係なく存在します。


-  立場文は、ハルモニたちに対する情緒的虐待(ネグレクト)と関連し、「情緒的虐待(ネグレクト)」に対する意見を異にしており、虐待発言を否定しています。


-  しかし、介護者Aさんの情緒的虐待行為に対する4人の証言と1つの関連録音があります。



第九に、記録物管理の責任は法人と施設にあります。


-  立場文は、歴史館の職員は記録物の管理責任があるにもかかわらず、これを放棄したまま記録物の管理責任をすべて運営陣に転嫁していると主張しています。


-  国家指定記録物の管理はB氏が担当(2019.10. 1. 退職)し、他の職員は全く業務を知らなかったといいます。 特にCさんを含む一部職員については業務から排除されていたため、歴史館職員が国家指定記録物の管理業務をすることはできなかったと証言しています。


-  調査団は、2019年の生活館増築過程におけるハルモニたちの物品棄損と関連し、ハルモニたちの物品は運営陣が放置または放棄していたことを確認しました。 梅雨時期に棄損された後も、運営陣は何の措置も取らず、2019. 8. 2. に修練館(教育館)に移動するようになったのも、当時の職員による問題提起からだそうです。


第十に、いわゆる「ナヌムの家正常化推進委員会」は、実体さえ確認できません。


-  法人は2020. 8. 18日付で「ナヌムの家統合運営細則第6条に基づき、ナヌムの家の運営正常化のための推進委員会が発足したことを公告」(参考資料3)しました。


-  上記の運営細則第6条(諮問委員)によると、「(運営)委員長は施設運営と関連した専門的な事項に関して諮問を求めるための5人以内の専門家で諮問委員会を設けることができる」と規定しています。 しかし、運営委員長は正常化推進委員会の構成に関する会議を開いたことも、推進委員会を構成したこともなく、これについて公告したこともないと述べました。


-  さらに、正常化推進委員会名義で最近、ナヌムの家の外壁に「日本軍'慰安婦'被害者がいらっしゃる所に日本人職員がいるのはどういうことか?」というヘイト表現が含まれたプラカードを掲示し、撤去したことがありました。 ナヌムの家に勤める日本人職員は、日本の歴史的過ちを反省しながらこの問題に関する国際的交流を担当している良心的な人物です。


-  このような点は、ナヌムの家の法人と施設が過ちに対する省察も、問題解決をする自浄能力もないことをそのまま見せてくれるものと言わざるを得ません。


最後に、


-  法人理事会の立場文は、むしろハルモニたちの生活、歴史の空間としてナヌムの家を運営する意志や能力がないことを如実に見せてくれます。


-  法人理事会は、法人運営の問題が無知、未熟な運営によるものだと主張していますが、20数年間続く無知と未熟であれば、もはや法人を運営する能力がないことを示すものであり、法人が問題を知りながら黙認または放置したとすれば、これは問題解決の意志もないことを反証するものです。


結局、立場文で述べたように、法人は国・道・市の女性家族部などから補助金を受けるため、後援金を使わなくてもいい構造を利用し、将来、私的な利益施設である老人療養施設を建てるため、国民の後援を受けるためにハルモニたちを利用したに過ぎません。


-  ナヌムの家の問題は運営陣と内部職員との葛藤にあるのではなく、その核心には法人理事と運営陣の法令、定款違反と人権侵害の問題があるだけです。 法人を運営する主体である理事たちは責任逃れではなく、自ら責任を負う姿勢を見せてください。


パク・チョンミョン記者

(拙訳:Kitamura Megumi )



〈原文〉

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