新聞倫理委、朝鮮日報「シムト高価購入」報道は「ほぼ主張に過ぎない」

「時価の3倍」は根拠不足と判断、「こじつけではないか?」

ソウル経済「正義連、補助金3,000万ウォン蒸発」は誤報


            メディアス=宋チャンハン記者 | 2020.07.03




シムトを正義記憶連帯(正義連)が時価の3倍で購入したと言う朝鮮日報の記事に対し、「客観的事実と言うよりほとんど主張と言える内容」と断定、「注意」制裁を下した。「正義連が返納したとする国庫補助金3,000万ウォンが蒸発した」とのソウル経済の単独報道は、「誤報」と判明した。


新聞倫理委の6月審議決定資料によれば、新聞倫理委員会は朝鮮日報518付<時価の3倍で購入した。慰安婦シムト、異常な契約>記事に対して、「こじつけ式」との疑いを受けかねず、疑惑 を提起するためのものだとしても事実関係を過度に誇張したとの指摘を免れないと判断した。


朝鮮日報518 <時価の3倍で購入 慰安婦シムト 異常な売買>


朝鮮日報はこの記事で京畿道安養市にある慰安婦被害者の休息施設「平和と治癒が出会う家(シムト)」の売買疑惑を提起した。正義連の尹美香・前代表主導で購入する際には周辺時価より3倍高い金額で、売却する際には購入・改築費用の半分にも満たない金額で取引したという内容だ。朝鮮日報は、その結果、計43000万ウォンの損失が発生し、この損失は正義連でなく、資金を提供した社会福祉共同募金会が抱え込んだと主張した。


新聞倫理委は、朝鮮日報が提起した「時価の3倍」の根拠が不足していると見なした。「時価の3倍」を裏付ける根拠が、「客観的な事実と言うより主張」だと指摘した。


朝鮮日報は記事で、「国土交通部と現地の仲介業者によれば、2011年以降当該シムト周辺の高級田園住宅の取引は正義連以外に3件あった。その坪当たりの価格はそれぞれ78万ウォン(2016年)、100万ウォン(2011年)、149万ウォン(2016年)だった」、「挺対協の購入価格はその平均価格109万ウォンの3倍」だと報道した。


しかし新聞倫理委は、『3件の取引だけで時価を断定するのは「不十分な情報を一般化する誤り」に陥る危険性がある』、『これら3件の価格は差が大きく、79万と149万では2倍ほどの差がある』と批判した。


新聞倫理委は、『地方の田園住宅は建築時期による老朽化の程度、住宅の位置と方向、道路などの周辺条件、取引時期によって価格が千差万別なのは常識』、『さらに記事は、当該不動産の建築費用を除外して取引金額を敷地面積で割って土地価格だけ比較した。新築住宅と老朽住宅の建築費の差や減価償却などの要因を無視している』と叱責した。


2011年~2016年の間、5年間の違いがある取引を根拠にして時価を算定したことについても、新聞倫理委は「正しい方法なのか疑問」と付け加えた。


いて新聞倫理委は、『国土交通部によれば、比較対象不動産のうち2件の建築年度は「1900」になっており、坪当たり価格はそれぞれ78万ウォン、100万ウォンだ。建築年度が不明な老朽住宅の可能性が高い』、『それなのに記事は当該不動産を「高級田園住宅」に分類した。記事には当該不動産がなぜ「高級田園住宅」なのか、「高級田園住宅」の基準に対する説明もない』と皮肉った。新聞倫理委は、「シムト買入費用を過大に支出したと強調するために比較対象が難しい不動産を、こじつけ式に比較したという疑心を受けかねない」と判定した。


新聞倫理委は、『記事で、挺対協がシムトを高額で購入した後、購入価格にはるかに及ばない価格で再売却した際に問題があったと提起するためだとしても、近隣地域数か所の取引歴だけをあげて「時価の3倍」で買ったとするのは事実関係を過度に誇張したとの指摘を免れない』、『このような報道は新聞の信頼性を失わせるもので、新聞倫理実践要綱第3条「報道準則」(報道記事の事実と意見の区分)、第10条「編集指針」(表題の原則)に違反した』と判定した。


ソウル経済521日付 <[単独]正義連が返納した国庫補助金、帳簿より少ない3,000万ウォンは何処へ?〉記事は誤報と判明した。



ソウル経済521日付<[単独]正義連が返納した国庫補助金、帳簿よりも少ない3,000万ウォンは何処へ?>記事は、誤報と判明した。ソウル経済は3日、訂正報道を出し、『事実確認の結果、2019年に女性家族部から正義連へ交付された国庫補助金は69384,000ウォンと確認され、3,000万ウォンが蒸発したとする本紙の記事は事実でないことが判明したので、此処に訂正します』とした。


ソウル経済当時、該当記事で正義連が2019年に女性家族部から国庫補助金63,900万ウォンを受取り、このうち17,700万ウォン程を使わなかったが、実際に使わなかった金額は2641万ウォンと推定しされるため、2,914万ウォン程が国庫に返納されないで正義連に残っている可能性があると提起した。国庫補助金受領額からして実際とは違っていたわけだ。


この単独記事の原文はインターネットから削除された。ソウル経済の訂正報道は、言論仲裁委員会の調停に従ったものだ。正義連はこの記事に対して先月15日、言論仲裁委員会へ訂正報道並びに損害賠償を請求する言論調停申請を提出し、言論仲裁委は記事削除と訂正報道文掲載を決定した。
          

                                                                                                 (訳:権龍夫)

(原文)
http://www.mediaus.co.kr/news/articleView.html?idxno=187211