第1444回日本軍性奴隷制問題解決のための定期水曜集会・週間報告


写真:正義連理事長 李娜栄(イ・ナヨン)さん

心が崩れた者たちが皆さんの前にいます。狂風に破られ、斬りつけられ満身創痍になっても、かろうじて堪え忍ばなければならない人々が、皆さんといっしょに生きています。この人たちのために涙を流し、痛みを分かち合い、慰めてくれる多くの方々が、皆さんの後ろにひっそりと立っています。

私たちは一人の大切な友である同志を失い、長年苦楽を共にしてきた人権運動家・吉元玉(キル・ウォノク)さんを息子さんのお宅へ送り出しました。別れの痛みと悲しみを落ち着かせる間もなく、残忍な時間が続いています。


一部の政治家が先頭に立ち、マスコミが局面を拡大させ、研究者たちが言葉や文章を加えています。
原因の究明と質問を装った様々な予断や憶測、責任転嫁の非難と2次加害が相次いでいます。16年間、被害生存者と共に歩んできた故・孫英美(ソン・ヨンミ)所長に対する最低限の理解と礼儀さえわきまえず、故人の生涯を根こそぎ否定し、貶めています。故人の死を、人権・人倫に反する好奇心や見物、政争の誘発と私益の追求、責任回避用の道具へと転落させています。


甚だしくは、故人と被害生存者家族の間、遺族と被害生存者家族の間、活動家と被害生存者家族の間に葛藤を助長して紛争を楽しみ、故人に対する侮辱ばかりでなく、現に存命中の人権運動家・吉元玉さんの安寧と名誉に深刻な損傷を加えています。


ひとりの人間の血と涙が滲むような生と死の上に、疑惑、否定、被害者中心主義、共感、主体性という言葉だけが、虚しく空中で行き場を失っています。歴史と文脈は消し去られ、にわかごしらえで絞り出した浅はかな知識の片鱗が、絡まり合って別物の枠組みをつくり出しつつあります。


言いたいことが多くても口を閉ざさねばならず、多くを見ていながらも目を覆わねばならず、多くを知っていても書くことすらできずにいる人たちは、心が折れて互いを慰めるのでやっとです。


どうかお願いします。

責任の取れない言葉や文章を吐き出すことをもう止めてください。我執や偏見、虚偽事実、事実関係のわい曲、巧妙な継ぎ接ぎを基に書くことを中断してください。あなたの言葉や文章が、人々にどんな被害を与えることになるかを、少しだけ熟考してください。30年の歳月の重さまでは行かずとも、ほんの僅かでも、あなたのペンに慎重さの重りをつけてください。

必死に耐えながら踏んばって、悪意の質問にも誠実に応じようと努めてきた正義記憶連帯は、先の6月15日、無責任な報道態度に警鐘を鳴らし韓国の言論と社会の発展を切実に願う気持ちから、マスコミ7社に対する訂正報道と損害賠償を求めて、言論仲裁委員会に調停を申請しました。

最後に申し上げます。

正義記憶連帯は、検察による捜査に誠実に応じながら、組職の刷新と運動方向に対する本格的な模索と努力を始めています。多くの市民の皆さんの愛情と汗によって培われた運動の歴史、今も静かに見守ってくださっている多くの市民の心を傷つけてはならないという重い責任を感じながら、ゆっくり進んでいこうと思います。皆さんと話し合い、多方面からのアドバイスを求めながら、一つずつ再び積み上げていこうと思います。初心を守りながら新たな歴史をつくる道を共に歩んでくださるよう、切にお願い申し上げます。


                               2020年6月17日
                    正義記憶連帯 理事長 李娜栄(イ・ナヨン)

                              (訳:正義連提供)