翻訳記事 民主、進歩系破壊工作の公式:盧武鉉から尹美香まで(タンジ日報 2020.05.18 )

 正義記憶連帯と尹美香当選者に対する疑惑提起(と書きつつ無差別攻撃)を見ていると、強烈なデジャブを感じる。尹美香に対する波状攻撃は、これまで数多く見てきた民主・進歩系の人に対する攻撃と、固有名詞が変わっただけで毎回同じような様相で繰り広げられてきた。否、ほとんど同じ形だ。

これまでに有意味なデータが蓄積されており、起承転結の様相も毎回同じだ。従って、尹美香当選者に対する攻撃を機に、このようなことが起きた時にどのような流れになって行くのかを記録する必要がある。

この文を書いている最中に、ニュースタパとMBCが韓明淑元首相の裁判がどのようにでっち上げられたのかについて記録した故ハン・マンホ氏の備忘録を報道した。
 ハン・マンホ氏はいわゆる「韓明淑収賄事件」の贈賄者であり核心的な証言をした人物である。2010年4月、収監中にソウル中央地検特捜部に召喚され検察の工作を受けて「韓明淑に9億ウォンの政治資金を提供した」と陳述、韓明淑元首相が起訴される決定的な役割をした。しかしその後、法廷で自身の陳述を覆し、大きな波紋を起こした人物だ。
 時が経って韓明淑の潔白が明らかになったからと言って何になるのだろうか。

工作で最も重要なことは何か?

 真実? 裁判の結果? 決定的な情報提供者?
全部重要だ。しかし、最も重要なのは「世論」だ。このような事件の場合、世論によって事件が決定されてしまう。韓明淑元首相事件の場合も、故ハン・マンホ氏が検察でおこなった証言によって世論が決定してしまったために、法廷で陳述を覆したが役に立たなかった。
 世論なんが重要じゃないって? 世論が重要でないならば、なぜ検察が検察発の偽記事を出すのか?陰謀を企む連中は、世論が何よりも重要だということを知っているから、何としてでも世論を味方にしようとする。曺国事件の時に検察が自分たちに少しでも不利な記事が出たら即刻反応したことを思い出せば分かりやすいだろう。

工作する主体は世論を動かすことが最終的な目標なので、工作を防ぐためには事前に把握して粉砕することが重要だ。暴露された工作は世論に影響を及ぼすことはできない。先制的に遮断することが必要だ。そこで、民主・進歩系に対する破壊工作のテンプレートを紹介する。

民主・進歩系破壊工作テンプレート
(盧武鉉、韓明淑、セウォル号の遺族、魯会燦、金慶洙、曺国、尹美香)

1. 誰かが疑惑を提起
―これは事実の場合(魯会燦)もあり、誇張された場合(盧武鉉)もあり、捏造された場合(韓明淑、セウォル号の遺族)もある。
―このような疑惑はほとんどお金と関係がある場合が多い。世論に火を付けるには、何と言ってもお金が一番だ。

2.メディアが書き写す
―ほとんどの場合、朝中東(朝鮮日報、中央日報、東亜日報)を除く他のメディアから最初の報道が出て火が付く頃に朝中東が大きく報道する。その後、ハンギョレ、京郷が続き、最初に提起された疑惑以外の他の様々な疑惑が検証もほとんどなされずに無差別に報道され始める(彼らは検証したと主張するが、結果的には虚偽事実であることがほとんどだ)。

3.ネットのコメントとコミュニティーを通して論争が繰り広げられる
―この時、工作を仕掛けた側は「当然ながら」アルバイト(or正社員?)を使って世論操作をする。世論が一番重要であることを知っているからだ。
組織的な操作団がいることを証明することは難しいが、まさにその点ゆえに当然ながらバイラルマーケティングを使っていると見るべきだ。クォン・ソンドンやキム・ソンテの就職不正や羅卿瑗の不正入学事件が発覚した時と尹美香に対する疑惑が起きた時とのコミュニティーの温度差がその反証だ。

4.ハイエナ・ジャーナリズムの開始
―メディアが本人だけでなく周辺の人々を洗い出し始める。さほど重大でないことでも関係ない。否定的な印象を与えられることならどんな内容でもいいのだ。主に、腹が空くのは我慢できても腹が痛いことは我慢できない(訳注;韓国語で「腹が痛い」は「羨ましい、妬ましい」の意)人間の本性を利用する。良い車、良い家など贅沢品を主に攻撃対象として活用する。

 この時の技法は大きく4つだ。
 事実だが真実ではないケース;曺国長官の娘の家に外車が一杯だ(その建物はワンルームマンションで、外車はその建物に住む他の住人たちの車)。
② 事実をほんの少し歪曲するケース;時計をあぜ道に捨てた。
 すごく小さな端緒を膨らませるケース;柳時敏がシルラジェンで大もうけしたらしい。
 全く捏造するケース;尹美香がお金を流用して娘を留学させたらしい。曺国が大統領選の資金づくりのために街路灯に投資したらしい。

 不思議なのは、保守と呼ばれる連中が関わる事件が起きた時にはハイエナたちが出動することはないということだ。
 キム・ソンテが南部裁判所の前で悔しいと泣き叫んでいる姿は報道されるが、その10秒前まで記者たちと談笑しいていた事実は絶対に報道されない。オボイ聯合やオンマ部隊にサムスン・全経連の金が流れていた疑惑が持ち上がった時にも、ハイエナたちは黙っていた。

4-1. 側にいる人間にも落雷を落とす作戦の実践
―誰もその人の味方にならないように怖れさせ孤立させる作戦。曺国長官の時に初めて失敗した。組織暴力団が食堂を占拠するやり方と似ている。
―盧武鉉、土俗村(盧武鉉元大統領の行きつけの参鶏湯屋)を税務調査
―曺国、KOICA(曺国の娘が2007年にKOICAのボランティア活動でモンゴルに行ったそうだ)など約100カ所を家宅捜索

こんなふうにすれば世論は動きやすくなる。擁護する人がいなければ世論は一方的に流れていくからだ。
盧武鉉元大統領は2009年にこのような攻撃方法によって孤立した。
5. 人々の怒りをかうような決定的な単語を使って虚偽報道あぜ道に時計;盧武鉉、捺印ファイル;曺国、居酒屋;尹美香)がなされたり、小さな事実を大きく膨らませて大問題であるかのごとく騒ぎ始める

6.初めに問題提起された報道内容は消えて、関係のない新しいことを問題視して報道する、あるいは関係のない些細なことを報道し始める

7.正体の分からない市民団体または未来統合等系列の政党が告発
―告発や起訴は一方の意見であるだけで大きな意味はないが、ニュースをヘッドラインでだけ消費する層にとっては告発や起訴だけでも「何かあるんじゃないか?」「火のない所に煙は立たない」と思わせる効果がある。

8.ネットのコメントやコミュニティーの世論が一方向に傾く

9.無責任な報道と噂が大爆発
―セウォル号事件の時が絶頂。セウォル号の生存学生たちが入試特恵を受けたらしい

10.魔女狩り完了
······· 時が経過 ·······

11. 報道が真実とは距離のあるものであったことが明らかになるが、大きな意味はない。人々が事件がどのように発生し展開し終わったのかを覚えていないため。
―韓明淑氏の潔白が明らかになったからといって今さらどうなる?
······· 時が経過 ·······

12. さらに時間が経過して、いくつか少数の事件報道と捜査に対して民主・進歩陣営が問題提起するが、記者たちはその報道が100%虚偽事実ではない、自分たちは間違ってはいないと主張
―「盧武鉉の妻が時計をもらったことは事実じゃないか」=ハエも飛ぶんだから鳥じゃないか
―または上の指示だから仕方なかった=そんなのは記者ではなく筆耕者
99の誤りを無視して、合っていたこと1つだけを繰り返し話す。

13. 当時気楽に悪口を言っていた人々(大衆)、記者たち、反省はなく、自分がそんなことを言ったこと自体を忘れている
―反省していないため、また同じようなことが起きたら興奮して騒ぎ立てる準備完了

再び1に戻る。

結び
何度強調してもしすぎでないことがある。工作を企てる人間たちは、裁判の結果や真実には何ら関心がない。世論を動かして自分が望む結果を得ることが全てなのだ。彼らが望んでいるのは、世論を動かすことだ。これが最も重要なポイントだ。
どちらが正しいか迷ったら、誰が罵倒する側に立っているのかを見ればいい。経済紙が自営業者や庶民の側に立ったことがあるか? ところが最低賃金や52時間問題が起きると、これがどれほど零細商人にとってよくないことかを力説する。

朝鮮日報が一体いつ慰安婦ハルモニの側に立ったことがあるのか?
誰もが知っていることだが、彼らの本音は他のところにある。一時的に自分と意見が同じだという理由で、あるいは自分にプラスになるという理由で、彼らの側についたら遠からぬ未来に後悔することになるだろう。

もう世の中は変わった。レガシー・メディア以外のオルタナティブなメディアも生まれているし、国民の政治意識水準も成長した。もうこれ以上、以前のようにこの陰謀のテンプレートに巻き込まれたりはしない。しかし、まだ安心してはいけない。

きちんとした新時代に向けて改革の準備が少し備わっただけで、未だ改革が完成したわけではない。彼らは果てしなく、以前のような傾いた運動場を望むだろうし、工作は今も稼働中にあり、現在の正義連の問題が過ぎれば、また別のものを準備するだろう。我々は警戒に警戒を重ねなければならない。改革を完成させる時まで。

多くの人々が既に知っている公式かもしれないが、このように整理して、現時点で再び心に刻み、知らないでいる多くの人々にも広く知らせて欲しい。

改革に対する私の最後の台詞でこの文を終わる。

「 終わるまで終わっていない」

<抄訳:梁澄子>